東京都知事、千代田区長に署名を提出いたしました。

平成19年4月17日に、東京都知事本局、千代田区政策経営部を訪問し、これまでお寄せいただいた2,284名分のご署名を、都知事及び千代田区長宛に提出いたしましたので、みなさまにご報告いたします。

2007年4月17日
東京都知事 石原慎太郎殿
千代田区長 石川雅巳殿
三信ビルディング保存プロジェクトチーム
代 表 鈴木貴宇
発起人 浦川和也
三信ビルディングの保存と有楽町日比谷地区のまちづくりに関するご提案について

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、ご多忙を極める皆様に、このような提案書を差し出す失礼をお許しください。
 私たち、三信ビルディング保存プロジェクトチームは、2005年1月21日の三信ビル解体の発表以来、三信ビルの保存・活用の途はないかと考える有志が集まった団体です。三信ビルの所有者である三井不動産、そして東京都都市整備局と千代田区まちづくり推進部に対しまして、同年夏に提案書を提出するとともに、現在まで三信ビルの保存を要望するみなさまからのご署名を提出してまいりました。
まことに残念なことではありますが、度重なる再考のお願いにもかかわらず所有者の解体方針は現在までのところ変更はなく、三信ビルもその姿を仮囲いの奥へと消してしまいました。しかし、三信ビルが閉館となってからもみなさまからの署名は寄せられており、今回は最後の提案ということで、これまでにお寄せいただいた署名を一括して提出させていただく次第です。なお、これまでお寄せいただいたご署名は合計2,284名にも及びます。
 署名に添えられているコメントをお読みいただければ明白ではありますが、私たちの提案に賛同してくださった皆様は、決して単なるノスタルジーで三信ビルの保存を要望しているわけではありません。足掛け2年に及ぶ活動を通して、お寄せいただいた声を大別いたしますと次の3点に集約することがわかりました。?文化的・歴史的意義 ?超高層林立への疑義 ?三信ビルが持つ日比谷の景観としての重要性の3点です。特に?の文化的・歴史的意義を三信ビルに見出す意見は多く、戦前の文化を今日に伝える証言者として、そして以降の世代へと伝えていくべき景観の構成要素として、貴重な建築であることは多くの有識者の方々も認めるところであります。
 また、報道メディアの関心も高く、これまでに海外報道機関を含め6紙(東京新聞、産経新聞、Japan Times、読売新聞、Daily Yomiuri、週刊ビル経営)が当プロジェクトを紹介してくださいました。そこでも触れられておりますように、当プロジェクトの提案は、単なる三信ビルの保存だけではなく、日比谷・有楽町地区の活性化という都市計画的視点を織り込んだものとなっております。築70年を経過する三信ビルを、単に「歴史的建造物」として保存するだけではなく、現代の風景とともに生きる魅力的な空間として活用すべく、ぜひとも所有者にご要請いただけますよう、東京都知事および千代田区長のご英断をお願いいたします。
 皆様がよくご存知のように、日比谷・有楽町は海外からの観光客も多く訪れる場所であり、首都「東京」の繁華街という側面だけではなく、日本全体の繁華街という側面をも持つ重要な場所です。そこに、半世紀以上の時間をかけて人々に親しまれてきた三信ビルディングが保存・活用されることは、これからのまちづくりを考える上でも大きな指針となることと存じます。
 すでに東京は多くの優れた近代建築を喪失してきました。変化の激しい東京においては仕方のない側面もあるとは存じますが、もはや三信ビルを最後に戦前の都市文化を後世に伝えることのできる建築はありません。近年、高度成長期に豊かな未来を実現するため風景を犠牲にしてきたことへの疑義が頻繁に言われます。今日まで残ってきた三信ビルを解体するのではなく、後世へと伝える方向でのご検討を切にお願いする次第です。

敬具