パレスサイド ビルディング

パレスサイドビルディング 外観

【DATA】

  • 所在地:東京都千代田区一ツ橋
  • 設計:日建設計工務(林 昌二)
  • 施工:大林組竹中工務店JV
  • 竣工:1966年

 皇居のお濠に面して端正な表情を見せているオフィスビル。巨大な2つの長方形平面の事務室の空間を長手方向にずらして、その東西の入隅部分に円筒形コアを配したシンプルな平面構成となっています。その中に事務所、店舗、駐車場などが効率よく収められ、近代建築が標榜した機能主義的な考え方が徹底されています。しかし、機能主義的な考え方が貫かれていると言っても多様性を備えた美しい外観で、皇居の緑豊かな環境に対峙して美しい景観を創り出しています。

パレスサイドビル ファサード
パレスサイドビルディング ファサード詳細
パレスサイドビルディング エントランスの庇

 その外観は、表現が大きく異なる複数の要素が組合わされているにもかかわらず全体の統一感が保たれており、全ての要素がデザイン的に重要な役目を担っています。
 約200mという長大なファサードは、大きなガラスの開口部、ルーバー状の庇、竪樋を組み合わせたシステマチックなカーテンウォール(中段写真)が全面を覆います。水平線が強調されたファサードは用と美の両立の中から生み出された緊張感がそのまま表現されたかのようです。そして、その両端に配されたレンガ積みのシャフトは、ファサードの長大さを引き締める重要なアクセントとなっています。また、円筒形のコアは、円筒形というマッシブな形状にもかかわらず、その形状や外装材の素材感などの工夫によって細い垂直線が強調された繊細なデザインとすることで、システマチックなファサードと効果的に対比されています。
 一方、細部に目を移してみると、エントランスの庇(下段写真)、階段(外部内部1内部2)、コアの内部など、部分々々のデザインも徹底されており、非常に見所の多い建物です。
 この建物は竣工して40年弱と比較的新しい建物でありながら、 DOCOMOMO(近代運動に関する建物、敷地、環境の資料化と保存の国際組織/ Documentation and Conservation of buildings, sites and neighbourhoods of the Modern Movement)によって、日本の1960年代を代表する重要な建築と位置付けられ、日本の近代建築20選の一つに選定されています。設計を担当した日建設計は、 大阪証券取引所住友銀行船場支店でご紹介した長谷部・竹腰建築事務所を前身とする日本を代表する組織設計事務所で、設計者の林 昌二氏は、日建設計を現在の位置まで育て上げた功労者の一人です。

2 thoughts on “パレスサイド ビルディング

  1. qazさんこんばんは。
    コメントありがとうございます。
    今日、キャプリオの現品見てきましたよ!
    (購入はちょっと先になりますが)
    パレスサイドビルも好きなビルなのです。
    中の階段のてすりのしゅうんとしたところが可愛いので(笑)。
    今日、撮ってきた写真でいくつか記事を書いてます、て、
    データはリンク先任せなんですが(笑)。
    日本の近代建築20選!
    なんか、そんなすごいビルだったんですね!
    地下一階のドトールの冷房が全然効かない印象がものっそ強いです(笑)。
    たぶん、空気が抜けない吹き溜まりみたいなところに店舗が位置しているんではないかと思いますけど。
    (どうかな、建築はど素人なのでウソいうてるかもです・苦笑)
    ではまた!

  2. かすたどんさん、こんにちは。
    デジカメの件、参考になったみたいで良かったです。
    購入が待ち遠しいですね^^
    パレスサイドビルの記事も拝見しました。
    視点の違いがとても楽しいですね。
    リンク先任せ、大歓迎です。
    どんどん使ってやってください(笑)
    地下1階のドトールって、そんなに冷房効きませんでしたっけ?
    去年の今頃、一度だけ行ったことがありますが、
    記憶がさっぱりで(^^;;)
    トーキョー・プロパティ、楽しみにしとります。

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