Kazuya Urakawa について

写真家/一級建築士。札幌出身、東京在住。大阪市立大学建築学科で建築史を専攻し、卒業後は建築設計とまちづくりに従事。都市と建築の魅力を広く伝えたいとの思いから、2002年にCittà Materiaを立ち上げ、2005年から本格的に写真に取り組み始める。写真製作のテーマは「都市と建築」「場所の記憶」「都市の一回性」。

東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)

外観

【DATA】

  • 所在地:東京都港区白金台
  • 設計:アンリ・ラパン、宮内省内匠寮
  • 施工:戸田組
  • 竣工:1933年

 1925年にパリで開催された「現代装飾美術・工業美術国際博覧会」から世界中に広がったアール・デコのデザインをほぼ完全な形で見ることができる国内唯一の建物です。もともとは宮家の一つである朝香宮家の邸宅で、現在は東京都庭園美術館として公開されています。

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大阪新歌舞伎座

夜景

【DATA】

  • 所在地:大阪市中央区難波
  • 設計:村野・森建築事務所
  • 施工:大林組
  • 竣工:1958年

 キタとミナミをつなぐ大阪のメインストリート、御堂筋の南端に建つ、寄棟の大屋根と連続する唐破風の庇が特徴的な大衆劇場です。大屋根と唐破風を組合わせたデザインは、昭和初期の銭湯などにも見ることができますが、唐破風が繰返し用いられているためか、一見してそれらとは異なる印象を受けます。

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BAR ground line

店内の様子

白山通りの東側を南北に走る錦華通り沿いの水道橋と神保町のちょうど中間くらい、夜になるともの静かな町の中に大きなガラス張りの扉から柔らかい光が漏れています。
ズッシリと手応えのある鉄の扉を引き店内に足を踏み入れると、暗過ぎない程度に抑えられた明かり(写真は明るく写りすぎてしまいました)と直線を基調とした黒色の家具が特徴的なシンプルでクールなインテリア。(このインテリアはマスター自らデザインされたものです。)お店の間口はそんなに広くないですが、不思議な広がりがありなんとも居心地いい空間です。
お酒のラインナップはウイスキーが特に充実していますが、ワインやリキュールも多く揃っていて、その中にはあまり聞き慣れないお酒もありマスターのこだわりが感じられます。さらに月替りでピックアップしているお勧めのお酒や果実等で香り付けした自家製のウォッカ・ラム・ジンなども楽しめます。また、お酒だけでなく、フレッシュ・ジュース、コーヒー、中国茶などもありますので、お酒が飲めない方でも、神保町で本を捜し求めた後にちょっと一息つくのにいいお店です。
フードメニューはチーズやバゲット等のつまみ系から本格的なオーブン料理まで幅広くありますが、“鰯とトマト”のオーブン焼きが絶品です。ぜひお試しください。

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カテゴリー: BAR

そごう百貨店心斎橋店

そごう百貨店

【DATA】

  • 所在地:大阪市中央区心斎橋
  • 設計:村野建築事務所
  • 施工:大倉土木(現 大成建設)
  • 竣工:1935

 先日、会社更生法を申請したそごう百貨店の本店の建物ですが、新本店建設のために取り壊されてしまったため、この姿を見ることはできません。
 村野藤吾は指名設計競技によって設計者として選ばれ、これを期に渡辺節の事務所から独立しています。社運をかけた大事業を独立間もない若い建築家に依頼することは、クライアントにとって大きな賭けだったと思われますが、「そごうの命運の6割は建物にかかっている」と建築家に対して告げたエピソードがその決断の重大さと建築家に対する信頼を物語っています。

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吉田バー

店内の様子

 1931年創業、70年以上もの長い間、大阪ミナミのまちを見つづけている老舗のオーセンティックバーです。
 創業当時からずっと使われている落ち着きのあるインテリアと「バー」という言葉から連想するイメージとは正反対の明るい照明は、リビングにいるような心地良さを感じさせますが、少し背筋を伸ばしたくなるような心地よい緊張感が漂っています。
 カウンター席とテーブル席があり、カウンター席の縁に設えられた革張りのクッションの心地よさが病み付きになります。また、奥のテーブル席は、壁一面に並ぶミニボトルのコレクションが目を楽しませてくれます。
 私は生姜がきいたモスコミュールが一番好きですが、お酒の強い人には 70周年を記念してつくられたカクテル「ザ・セブンティ」もおすすめです。

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日本橋高島屋(旧日本生命館)

高島屋日本橋店ファサード

【DATA】

  • 所在地:東京都中央区日本橋
  • 設計:高橋貞太郎
  • 増築・改修:村野・森建築事務所
  • 施工:大林組(既設、増築・改修)
  • 竣工:1933年(増築・改修:1952、1954、1965年)

 中央通りに堂々とした姿を見せる建物は、二番目の恩賜銀時計受領者であり宮内省技師等を務めた建築家、高橋貞太郎によるコンペ当選作品。
 コーナーに丸みをとったボリュームは低層・中層・高層と三層構成。高層部の大きく張り出した軒蛇腹、柱間の規則的なリズム感に挟みこまれた高層部にアーチを施した3連窓によってリズム感を持たせ、非常に良くまとまったデザインです。

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